ヒロバン チャンネル

プレミアムバンダイのS.Hフィギュアーツ、ロボット魂等の商品レビューを致します。

Figure-rise Standard 孫悟空 [NEW SPEC Ver.] レビュー

「オッス!オラのプラモが生まれ変わったぞ!」

皆様ようこそお越しくださいました。

今回ご紹介するアイテムは

フィギュアライズスタンダード

「孫悟空 NEW SPEC Ver.」です。

フィギュアライズスタンダードの

ドラゴンボールアイテムを購入するのは

意外や意外、私自身初でして、

当然ヒロバン チャンネル内で

レビューするのもお初となります。

過去にフィギュアライズメカニクスの

フリーザポッドを組んで

レビュー&新年挨拶アイテムとして

使わせてもらっていましたが

フィギュアライズスタンダードは初です。

フィギュアライズスタンダードの

ドラゴンボールシリーズは

既に多くの製品が発売されておりまして

私も仮面ライダー系のフィギュアライズや、

プラモ工具等を買いにジョーシン等に

行った際はドラゴンボールシリーズの

フィギュアライズを良く

目にしてはいたんですが、

買うまでには至りませんでした。

理由としては大きく2つ程有りまして

一つは作っていない仮面ライダー系の

フィギュアーツや、その他プラモ等が

結構積んでしまっているのでさらに、

わざわざ積みそうなネタを増やしたくない。

そしてもう一つは私はフィギュアーツ版の

ドラゴンボールを集めていますが

フィギュアライズの完成写真と見比べると

フィギュアーツ版の方が

見た目が自然で良く出来ている。

どうもフィギュアライズ版は

ラインが硬かったりディテールの彫りが

浅かったりでプラモゆえのプラモ特有の

デメリットが見え隠れする感じだったので

これまで手を出してこなかったんですね。

ちょっとここで

旧版の孫悟空を見てみましょうか。

私、旧版は買っていないので

バンダイさんの宣材写真をお借りしますが

コレ単体で見ると、そう悪くは無いのですが

やはり全体的な印象として

ラインが硬い感じがします。

シワの入り方もどこか不自然で、

シワが整然としていて綺麗過ぎるんですね。

フィギュアライズ版の

ドラゴンボールシリーズは

悟空だけではなくて全体の総評としても

同じ印象を私的には抱いておりました。

対してフィギュアーツ版の

ドラゴンボールシリーズは

私のレビュー内で良く言っていますが

「ドラゴンボールアーツにハズレ無し。」

と言う位にどれも非常に良く出来ているので

わざわざ出来が微妙な

フィギュアライズ版を買う理由が

自分の中で特に無かったんです。

所が今回発売された

「孫悟空 NEW SPEC Ver.」はこれまで私が

買うまでに至らなかったフィギュアライズの

微妙だったイメージを大きく覆してくれる

魅力を感じたので今回初めて購入してみて

実際の出来が気になっていたので、

早速組み上げてみました。

そして組み上げた直後の私の感想は・・・

「凄いなコレ!!!」でした。

ここまでの記事内に貼られた

悟空の写真を御覧になられて

皆さんはどう言う印象をもたれました?

印象は人それぞれだとは思いますが、

私的にはこれまでのフィギュアライズ版

から大きく進化していると感じました。

フィギュアプラモとしては

非常に自然で柔らかい体のライン、

ディテールの彫りも深くて、筋肉表現、

服のシワ表現が凄くリアル、

立体に向かない、立体に起こしにくい

悟空の髪の表現もどの方向から見ても

不自然な所が無い、そして何より

顔が悟空に結構似てると思います。

この商品が発表されて宣材写真を見た時、

私の中で「ビビビッ!」と

衝撃が走りました。

「これは欲しい!」と直感で感じました。

改めてキットをご紹介したいと思います。

Figure-rise Standard

孫悟空 (NEW SPEC Ver.)

発売日:2022年10月29日

価格:税込み2750円

一般店頭販売商品

キットは接着剤不要の

完全スナップフィットキット。

今回、無塗装の素組みで仕上げましたが

無塗装でこの出来栄え、

この色分け再現です、凄い。

今回は張り付けていませんが

マーキングシールが付属してあるので

個人個人好きな頃の悟空に

仕上げる事が可能です。

しかし界王マークが無いのが少し残念。

ディスプレイ台座が付属。

手首パーツも豊富に付属します。

ビックリしたのが何と

爪までしっかりとモールドされています。

表情パーツはフィギュアーツも真っ青の

全5種が付属します。

ビックリなのが目や口の部分も

シール処理ではなくて、

全てパーツ分割による再現と言う所が

バンダイさんの凄まじい技術力を感じます。

↑この叫びの表情が一番

悟空に似てると思います。

↑但し、この静観顔と

↑このニヤリ顔は

目のパーツが共通なので肌色の顔パーツを

選択して取り付けると言う少々セコい

と言うかケチ臭い仕様なのが少々残念。

比較的簡単に付け替えが

出来る事は出来ますが目のパーツ位、

もう1個付けてくれたらいいのにと

思ってしまいますね。

微々たる不満はあれど、完成した今回の

ニュースペックバージョンの悟空を

眺めてるとマジでプラモデルの領域を

超えてると思いました。

フィギュアーツと比較してみましょうか。

フィギュアーツ版「地球育ちのサイヤ人」

と比較してみました。

静観顔がアーツ版はあまり似ていないし

顔の等身もアーツ版はかなり小顔で、

スタイルが良すぎるかな。

「ドラゴンボールアーツにハズレ無し」

と言いながら主人公の悟空が一番

ハズレ寄りな出来なのかも知れません。

筋肉の質感や道着のシワ表現、

髪の表現の細かさ等、完全にアーツを

超えていると個人的には思うのですが

皆さんは、どう思われますでしょうか。

さてここからは今回のプラモ制作について

少しお話したいと思います。

今回の孫悟空、恐らく普通にパチ組みしたら

1時間から2時間もあれば組みあがる非常に

組み易いキットです。

しかし私は今回、土日で丸2日かけて

完成させました。

「え?無塗装の素組みで丸2日?」

と思われますよね。

何故私が無塗装の素組みに丸2日も

かけたのか、これまでの写真を

御覧になられてお気づきの方おられます?

もし気づいて頂けたのなら2日かけた報いが

少しはあったのかなと思うのですが。

今回ちょっと実験的にも

やってみたかった事なんですが

いや別に特別な事をした訳では無いのですが

今回やってみた事は

無塗装でどこまで合わせ目と

パーティングラインを

目立たなく処理出来るか

をチャレンジしてみたかったんですよ。

なので今回制作した悟空は、

パーティングラインを消すのは当然として

ほぼ全ての合わせ目も

消す処理をしています。

但し、無塗装なので物理的に合わせ目を

完全に消すと言うか見えなくする事は

どう頑張っても不可能ではあります。

不可能な事を踏まえた上で

どこまでいけるかを試してみました。

とは言え、制作工程でやっている事は

塗装工程を省いた基本工作の連続で

用はパーツ同士を完全に接着させ、

隙間と段差をとことん削って消す。

それをひたすら行うんですが、

塗装前提の工程との違いがあるとすれば

パテが一切使えない点です。

瞬間接着剤も使えないですね。

パテを盛って段差を消す事が出来ないので

段差を消すのは削るしか出来ない点が

意外としんどいんですよ。

何故今回このような制作をしたのかと言うと

悟空の髪を仮組みした時に思ったんです。

プラモとしての髪の表現は

素晴らしいキットなんですがその反面、

髪部分の合わせ目が結構目立つんですよ。

どうでしょう、

がっつり合わせ目が目立っているでしょ。

髪は3ブロック構成なんですが

1ブロック2パーツ構成なので、

髪は6パーツで構成されています。

前髪のブロックは表情パーツの

付け替えの為に接着はしませんが

他のパーツ同士、ブロック同士は

出来るだけ合わせ目を消して綺麗にしたい。

と言う事でパーツ同士を完全に接着させた

上でひたすら段差を消していきます。

↑の合わせ目を消す前の写真を

見て頂ければお分かり頂けると思いますが

合わせ目の溝が結構大きいんですよ。

ここまで溝が大きい場合、ある程度、

面を揃えたらパテや瞬着で

溝を埋めていくのが

通常のセオリーだと思います。

しかし今回無塗装で仕上げる為に

完全にパーツ同士の面が繋がるまで

ひたすら削るしかありません。

作業時間2日間のうちの大部分が

髪の合わせ目消しと表面処理に

費やしてしまいました。

↑の状態はパーツの合わせ目は

ほぼ消えていますがブロック同士の溝が

深く残っていますので、迷いましたが

このブロック同士の溝も消す事にしました。

パテ処理が出来るなら大した手間では

無いのですがパテが使えません。

どうでしょうか、頑張って

深くて太い合わせ目を消しました。

しかし正直言って、この溝はやはり

深すぎて太すぎて研磨だけで合わせ目を

消すのは少々無謀でした。

削り過ぎて元の面の形状を

崩してしまったので、御覧の皆さんは

真似をせずに、溝を消したい場合は

素直にパテを盛って髪だけでも

黒く塗装した方がよっぽど無難です。

あと合わせ目を消したと言っても表面上の

段差は消してもライン自体は残りましたね。

成形色にもよりますが、

意外と黒の成形色は光の当て方によっては

ラインがくっきりと表れてしまいます。

但しパーツ同士の段差は消えているので

見た目的に、形的には線を消す、

消さないでは大違いだと思います。

さらに磨きこんで・・・

このように完成となりました。

但しここでお詫びです。

完全無塗装で仕上げたと言いましたが

髪パーツだけは色は乗せていませんが

最後に半ツヤのトップコートを吹きました。

自分としては非常に不本意だったんですが

髪と髪の奥の削り傷が非常に消しにくく

肉眼では「こんな位でええか。」と

頑張って消したと思った頭部パーツが

撮影してみると小傷がいっぱいで、

まともに小傷を消そうとするとさらに

大幅に時間がかかるので

もう泣く泣くトップコートで仕上げました。

なのでそれ位、無塗装で合わせ目を消す

と言うのは塗装で誤魔化せない分

より繊細な表面処理が必要なんだと

改めて実感しました。

ただし髪パーツも色は吹いていませんし、

髪パーツ以外は正真正銘、

成型パーツのまんまです。

他の部分の合わせ目の

消え具合も御覧ください。

↑スネ部分の合わせ目ですが

↑ここは結構目立たなくなりましたね。

↑左足側面は・・・

↑ま~ま~でしょうか。

↑腕もかなり目立つ合わせ目が入りますが

↑ここまで目立たなくさせる事が出来ます。

私は早く組んでレビューをしたかったので

2日間で仕上げましたけど、時間を区切らず

もっと丁寧にペーパーの番手を細かく

上げて仕上げれば、仕上がりはもっと

良くなった筈です。

今回のNEWスペックバージョンの

作業に使った接着剤なんですが、

タミヤセメント流し込みタイプを

使ったのですが

はっきり言ってコレはおススメしません。

今回私は手元にコレが有ったので

コレを使いましたが

もし私のように合わせ目処理だけ行って

無塗装で仕上げる事を検討される方は

流し込みタイプでは無い、

白キャップの通常のタミヤセメントで

行う方が絶対にいいです。

どうもこの流し込みタイプはプラ素材の

染料を飛ばす性質が有るようで

消した合わせ目が白くなりやすいです。

私も今回それは経験したので無難に

白キャップの方がいいと思います。

白キャップのタミヤセメントは

染料を飛ばす特性は無いと聞いた事が

有るので、無塗装派の方は

白キャップのタミヤセメントを

持っておくといいと思います。

あとこのキットの気になった点を少し。

各手首パーツは分割無しの

ランナーから切り離すだけの

ワンパーツ構成で超ラクチンなんですが

ワンパーツにしたがゆえのデメリットが。

↑右手親指が埋もれてしまっています。

これワンパーツなので親指をリアルに

彫り込むと逆テーパーになって金型から

抜けないのでやむなくこうしたのでしょう。

↑なのでしっかりと彫り込んでやりました。

↑このパーツも豪快に指が

埋もれていますね。

↑しっかり削ってあげましょう。

↑これも小指がえらいことに!

↑きちんと指を作ってあげましょう。

さて今回はフィギュアライズスタンダード

孫悟空[NEW SPEC Ver.]を

ご紹介させて頂いたのですが

如何だったでしょうか。

無塗装ですが合わせ目は消すと言う方法で

仕上げたNEWスペックバージョンの

悟空ですが何故こんな仕上げ方を

したのかと言いますと

世の中のプラモデル人口の大多数が

無塗装派の人達だと聞きます。

塗装するとなると匂いやミストの問題、

部屋自体も汚す、ブースを置くとかになると

それはそれで家族の理解は得られにくい。

当然の事だと思います。

私も家が狭すぎてブースはおろか

プラモ工作スペースもありません。

制作中の写真を見てもらえれば

分ってもらえると思いますが

PCデスクでプラモ作っている位ですから

塗装スペースなんて有る訳ないです。

ですから私もどちらかと言えば

無塗装派なんですよね。

出来れば塗装はしたくないんです。

だったら大多数の無塗装派の人達でも

ただキットをパチ組みして2時間程度で

仕上げるより無塗装でもしっかりと

時間をかけて工作すれば

ただのパチ組みで仕上げるよりもずっと

見栄えが良くなって

作った事に愛着も沸くじゃないですか。

そう言う組み立ての楽しさを

提案してみたかったのが1つ。

それとこの超出来の良い悟空を今後の

私のドラゴンボール関連のレビューで

登場させたいので、がっつり塗装させても

どうせ塗装が痛んでくると思うので

ガシガシ動かしてガシガシ触れる無塗装で

仕上げた方が良いと思いました。

あと言い忘れていました。

今回の悟空ですが、

合わせ目消しの最後の仕上げに

私は今回ティッシュペーパーがけをして

仕上げました。

コレ他にやっている人が居るのか

分かりませんが1500番位の

ペーパーがけをしたら最後のフィニッシュに

ティッシュを2~3枚抜き取って

ペーパーがけした個所にティッシュを

同じくペーパーがけの要領で

擦り付けてやります。

すると「何と言う事でしょう!」

びっくりする位に表面が

ピッカピカになります。

コンパウンドなんて要りませんよ。

丁度いいツヤ感になるんですよ。

ただし、しっかり擦れば擦る程、

ティッシュのくずが大量に出てくるので

そこだけ注意ですが

騙されたと思って一度やってみてください。

さて最後まで御覧頂き

ありがとうございました。

今回は雑談抜きで真面目に

キットレビューした感じになりました。

このニュースペックバージョンの

悟空はお勧め度満点です。

この出来の物が2750円で買えるんですから

間違いなく「買い!」だと思います。

この悟空が基準となっていくなら

これからのフィギュアライズの

ドラゴンボールシリーズは

凄い事になりそうな予感がします。

それではまた!!!