「私を夜の闇に包め!」
・・・・・ん?
あっ!失礼致しました!
作品を間違えてしまいました。
今回はスパイダーマンでしたよね。
皆様ようこそお越しくださいました。
今回ご紹介するアイテムは
S.H.フィギュアーツ スパイダーマン
東映TVシリーズ版です。
久しぶりの昭和ヒーローのアーツレビュー
と言う事で、いつも以上にワクワクしながら
記事を書いております。
何やら最近、東映版スパイダーマンが
チョットしたブームになっているとか
いないとか。
しかし現にプレバンから2020年8月に
今回ご紹介しているスパイダーマンと
スーパーミニプラのレオパルドンが発売、
2020年9月には過去に発売された超合金魂の
レオパルドンがスパイダーブレスを新たに
付属してリニューアル販売されます。
他にも缶バッジセット、Tシャツ、パーカー、
キーホルダーセット、トートバックと
東映スパイダーマンのグッズがこの時期に
一気に発売されます。
これはただ事では無いですよね〜。
明らかに東映スパイダーマンをアピール
しようとする動きがあるようです。
一部噂では2022年に公開予定の
スパイダーバースの続編に
東映スパイダーマンとレオパルドンが登場
するのではないかとの確信的な噂があるので
事前売れ込みをかけていると思えます。
理由はどうであれ、リアルタイム直撃世代の
立場からすれば、放送から42年も経過した
2020年の現代に改めて東映スパイダーマンが
脚光を浴びると言う事はファンの一人
としては非常に喜ばしい事です。
実際Youtubeやレビューブログサイト等でも
早くもスパイダーマンのアーツやミニプラの
レオパルドンのレビューをされている方々が
結構いらして、確かに何か盛り上がって
来てる事は実感しています。
しかし、レビューされてるユーチューバーの
人達は皆さんお若い方が多く、
作品を観た事が無い、あるいは
東映版スパイダーマンの存在すら
知らなかった方もおられて、そう言った
若い方々にも東映スパイダーマンは
画期的な作品だったんだと
認知してもらえている事はファンとして
非常に嬉しい事であります。
私もしがないプレバンアイテムの
レビュー系ブロガーの1人ですが、
少年期に東映スパイダーマンを観て育った
直撃世代として、放送を観ていない若い
ユーチューバーさんやブロガーさん達の
レビューには、今回だけは絶対に
負けられないと言う気持ちで、密かな闘争心
を抱きながら、このスパイダーマンの
レビュー作業を行っています。
(あくまで気持ちですから、
負けてたらゴメンナサイ)
東映版スパイダーマンは
1978年(昭和53年)5月17日から
1979年(昭和54年)3月14日まで全41話が
放送されました。
キャラクターの権利を持っていた
マーベルコミックス社との契約でお互いが
保有しているキャラクターを好きに
使用しても構わないと言う契約で東映は
スパイダーマンを使用出来る権利を得ます。
ちなみに翌年製作されたバトルフィーバーJ
もこの契約が適応され、バトルフィーバーJ
も東映とマーベルとの提携作品となります。
そもそもスパイダーマンとは1962年に
原作者スタン・リー氏によって
生まれたコミックキャラクターです。
その後1967年には本国アメリカで初の
アニメ化がなされ初の実写映像化が
されたのが1977年、アメリカのTVシリーズ
として作られたのが最初でした。
そのわずか半年後に
東映版スパイダーマンが放送されます。
ストーリーはピーター・パーカーが
放射線を浴びたクモに刺されてクモの能力を
得ると言う原作のストーリーとは全く
無視した東映独自のいかにも日本特撮らしい
独創的なストーリーが作られました。
主人公はオートレーサーの山城拓也。
拓也はオートレースの練習中に不思議な
テレパシーを感じ取ります。
「兄弟よ、我が兄弟よ、来たれ」
その直後、謎の巨大な飛行物体(マーベラー)
が飛来して地上に激突します。
拓也の父、山城博士は考古学者で
謎の飛行物体の調査に向かいます。
山城博士は近頃、暗躍する組織の存在に
気付いていましたがまさしくその悪の組織
「鉄十字団」に殺されてしまいます。
拓也も謎のテレパシーに導かれ
山へ向かいますが、そこで偶然鉄十字団に
殺される父の死を目撃します。
拓也は父を殺した鉄十字団と格闘しますが
瀕死の重傷を負います。
命かながら近くの洞窟に逃げ込むと拓也は
深い穴に落ちてしまいます。
そこで拓也は一人の男を眼にしますが
大怪我の影響ですぐに気を失います。
拓也が眼をさますと怪我は完治しており
そばには先ほどの男が・・・
彼こそが拓也にテレパシーを送っていた
張本人スパイダー星人のガリアでした。
彼は400年前故郷のスパイダー星を
鉄十字団に滅ぼされ鉄十字団の
モンスター教授が次に目を付けた地球まで
追いかけてきて戦いを挑んだのですが
罠に嵌り、毒蜘蛛の洞窟に
400年もの間、閉じ込められていました。
彼は400年もの間、鉄十字団と戦う事の
出来る同志を
テレパシーで送り続けていたのです。
瀕死の重傷だった拓也をガリアは
スパイダーブレスレットを拓也にはめて、
スパイダーエキスを注入しスパイダーマンの
能力を拓也に与え、拓也は蘇りました。
そして拓也はガリアから鉄十字団への
復讐を託されました。
拓也自身も父を殺された鉄十字団への復讐に
燃え、鉄十字団との戦いを誓うのでした。
と言ったストーリーでした。
東映スパイダーマンが後の特撮界に残した
功績として良く語られるのが主人公が
巨大ロボットに乗り込んで戦うと言う
現在の戦隊ヒーローのベースを
作り上げたのがまさにこのスパイダーマンの
成功があったからでこそと言われています。
その辺りの事はスーパーミニプラの
レオパルドンをレビューする時に改めて
語るとして、そしてもう1つの功績、日本の
スパイダーマンが原作者スタン・リーからも
「世界中でスパイダーマンが作られたが、日本だけは別格だ」
と言わしめた最大の理由は華麗で
スピーディーでキレキレの
スパイダーアクションに有ったと思います。
スパイダーマンのスーツアクターを担当
したのが当時ジャパンアクションクラブ
に所属していた古賀弘文氏。
CGやワイヤーアクションなんて当時は
一般的では無かった為、全てが体1つの
肉体で表現しなければいけなかった時代。
古賀氏のスパイダーマンはアクロバティック
でアクションポーズも切れ味鋭く
スパイダーマンを見事に演じていました。
古賀氏のスパイダーアクションで毎回
カッコ良かったと印象的だったのが
スパイダーマンの名乗り台詞の時の
ポージングでした。
オリジナリティあふれる地を這うような
大股開きのキレキレのポージングは
本当にカッコ良かった。
そして東映スパイダーマンで結構有名なのが
毎回名乗りセリフが変わるんですよね~。
毎回名乗りセリフが変わるヒーローなんて
後にも先にもスパイダーマンだけだと
思いますがその名乗りセリフが凝っていて、
かなりユニークなセリフもあるので
何パターンか再現してみましょうか。
出来るだけカッコ良かった古賀アクションに
近づけて色々ポージングさせてみたので
早速行ってみましょう!
「地獄からの使者」
「スパイダーマン!」
「復讐に命をかける男」
「スパイダーマン!」
「犬笛にむせび泣く男」
「スパイダーマン!」
「少年の勇気に希望を見た男」
「スパイダーマン!」
「少年探偵団の友情を信じる男」
「スパイダーマン!」
「カメラのレンズは真実を見る瞳、曇り無き瞳を信じる男」
「スパイダーマン!」
「爆弾魔を退治しに来た男」
「スパイダーマン!」
「家無き子供の為に涙を流す男」
「スパイダーマン!」
「悪のカラクリを粉砕する男」
「スパイダーマン!」
「亡き兄に復讐を誓う兄弟に心打たれる男」
「スパイダーマン!」
「100メートル先に落ちた針の音をも聴き取る男」
「スパイダーマン!」
「冷血動物、マシーン・ベム殺し」
「スパイダーマン!」
「母と子の愛の絆を守る男」
「スパイダーマン!」
「モンスター退治の専門家」
「スパイダーマン!」
「親の心、子の心、大切な心を守る」
「スパイダーマン!」
「格闘技、世界チャンピオン」
「スパイダーマン!」
そして最後に
「鉄十字キラー」
「スパイダーマン!」
如何でしたでしょうか。
全ての名乗り台詞をご紹介は
出来ませんでしたが
ユニークなのも有ったでしょ。
個人的には
「冷血動物、マシーン・ベム殺し」
が笑いました。
そして主人公、山城拓也を演じられた
香川浩介氏の声がカッコ良かったから
名乗り台詞が凄く決まってる!
そこに古賀アクションがさらに決まるので
登場名乗りシーンは本家マーベルも唸らせ
られたのではないでしょうかね。
1978年当時、私は8歳で最初雑誌で
スパイダーマンを見た時には
「全身タイツの変な姿やな~」と言う印象を
テレビマガジン等のスチール写真等を見て
思った事を覚えいます。
当時幼かった私はスパイダーマンの姿を
見るのは東映版が初めてだったので第一印象
は変な姿のヒーローと言う印象でした。
しかし、いざ放送がスタートして動く
スパイダーマンを見ると
思いが一変しました。
スパイダーマンの何とも華麗で
ダイナミックなアクションに
どんどん魅了され、あれだけ変だと
思っていたスパイダーマンの見た目が
どんどんカッコ良く見えてきました。
そんな東映版スパイダーマンをカッコ良く
思っていた頃、アメリカ版のTVシリーズ
だったか、それの劇場版だったか
とにかくアメリカ版の放送がやっていて
見た時の衝撃は
今でも忘れられません。(悪い意味で)
ちょっと外観を見て頂きましょうか・・・
覚悟はよろしいでしょうか?
・
・
・
!!!
何じゃこの顔!、この違和感ありありの眼。
どう言うセンスなんでしょうか、コレ。
正直、気持ち悪いレベルですよ。
体型もボデッとしてるし。
スパイダーアクションも東映版の
古賀アクションとは比べるべくも無い
素人アクションだったと思います。
スパイダーマン独特の壁上り等の特撮は
ちょっと覚えていませんが日本人で
良かったと子供心に思いましたよ(笑)
東映版スパイダーマンも1978年の古い作品
ですからスーツの洗練さは2002年
公開されたハリウッド版スパイダーマン
以降の作品とは比較になりませんが
東映版独特の細いツリ眼は
個人的にはかなり好きです。
ではそろそろアーツレビュー行きましょう。
S.H.フィギュアーツ
スパイダーマン[東映TVシリーズ]
発売日は2020年8月8日、
価格は税込み7150円で
一般店頭販売商品です。
レビュー写真のスパイダーマンは
薄く墨入れをしております。
このアーツを語るポイントは主に2点。
1つは可動。
もう1つはこだわりです。
可動に関してはとにかく良く動く。
デザイン的に可動範囲を妨げる物がほぼ無い
アーツの素体のような物ですから
可動域が広いのは当然です。
ま~でもそれにしても良く動きます。
東映版スパイダーマン独特の大開脚
決めポーズも難なく決まります。
そしてもう1つのポイント[こだわり]が凄い。
まず、頭部が3種類付属しているのですが
違いが非常に感じられにくい。
違いを見ていただきましょう。
まずはコレ↓ Aとしましょう。
次はコレ↓ Bとしましょう。
最後はコレ↓ Cとしましょう。
どうですか、Cだけは他のABと比較して
違いが判りやすいと思いますが
AとBの違いが判りますか?
Aは左右の眼の位置が揃っているんですが、
Bは左右の眼の先端がズレているんですよね。
これは東映スパイダーマンの比較的有名な
所なんですがそれをしっかり
再現してくれているのはやはり嬉しい。
と言う事で個人的にこれぞ東映版だ!と
思えるのはBですかね。
Cに関しては、こんな顔実際に有ったかな?
て位覚えの無い顔です。
さて次、足のこだわりが凄い!
アップ用やスチール撮影時には当然上の
写真のような感じですが、いざ撮影が始まり
激しいアクションをする時は・・・
何と学校で履いていた上履きを履いて
撮影していたんですよね~、
赤く塗っただけの上履きを。
これをしっかりと再現してくれているのは
やはり嬉しい。
スパイダーブレスレットの作りこみが凄い。
東映版スパイダーマンの一番の
アイデンティティと言えるのがこの
スパイダーブレスレットなので、しっかり
作りこんであって、塗装も細かく塗り分け
られていてファンも納得の出来です。
次にスーツの表現力が凄い。
スパイダーマンのスーツは薄いタイツ生地の
為、細かいシワが入り易い特徴をしっかり
捉え少々大げさな程、シワが入っています。
さらに背中のクモマーク(ダニに見えます)
の上の赤と青の境目にはチャックが
隠れていて、毎回スパイダーマンへの
変身シーンではここのチャックを閉める
シーンが写りますが、そのたるみをしっかり
再現してるのも、こだわりを感じます。
スパイダーブレスレットから出す
「スパイダーストリングス」を実際の撮影と
同様に細いロープ状の造型で
再現されているのがリアルです。
非常にこだわりを感じたアーツ版の
東映スパイダーマンですが
欠点的な所と言うと肩と腕を繋ぐ
関節が硬くて、腕を回すとギシギシ
鈍い音を立てて折れそうな程硬いです。
これはどうも個体差では無く、既にレビュー
されている方々も皆仰っているので殆どか
全ての商品で起きているのでしょう。
それと一つ目のポイントとして挙げた
可動範囲ですが、非常に良く動くのは
確かなんですが、それでも実際の古賀氏の
スパイダーアクションを100%再現出来るか
と言えば再現しきれないポージングも
有ったんですよね。
それだけ古賀アクションが凄かったと言う事
なんでしょうけど、可動域に関しては正直
もうチョットだけ頑張ってほしかった。
一応最後にこれだけはやっておきましょう。
「ハハハハハ!」
「すり替えておいたのさ!」
そうそう、言い忘れていましたが
東映スパイダーマンと言えば
主題歌も凄く名曲ですよね。
オープニング「駆けろ!スパイダーマン」と
エンディング「誓いのバラード」
特に誓いのバラードは滅茶苦茶好きで、
当時レコードを買いましたよ。
ちょっと次の雑談ネタを思いつきました。
実は昭和ヒーローって名曲エンディングが
結構あるんですよね。
次回雑談で昭和ヒーローの名曲エンディング
TOP5とかやってみましょうかね。
あくまで私個人のランキングですけど。
皆さんも想像してみてください。
どんな曲がランクインするのか。
と言う事で今回はS.H.フィギュアーツ
スパイダーマン[東映TVシリーズ]を
レビューさせて頂きました。
上のレオパルドンは既に所有している
超合金魂のレオパルドンですが
スーパーミニプラのレオパルドンも先日
到着したのでなるべく早く組み立てて余韻が
冷めないうちにレビューしたいな~と
思っております。
ご期待くださいませ。
次回雑談の昭和ヒーローの名曲エンディング
TOP5も是非お楽しみに!
それではまた!!!