[バイストンウェルの物語を覚えている者は
幸せである。
私達は、その記憶を記されて、
この地上に生まれてきたにも関わらず、
思い出す事の出来ない性(さが)を
持たされたから。
それ故に、ミ・フェラリオの語る
次の物語を伝えよう。]
(冒頭ナレーションより)
今回ご紹介するアイテムは
S.H.フィギュアーツと並んで
プレミアムバンダイの主力ブランド、
「ロボット魂」の
「聖戦士ダンバイン」シリーズから
主役メカのオーラバトラーダンバインです。
発売日は2012年10月13日で
価格は税込み4536円でした。
2015年5月16日に再販されていますが、
再販版では塗装に
大幅な修正がされています。
今回レビューするダンバインは
再販版になります。
まずはロボット魂版の
ダンバインのレビューの前に
「聖戦士ダンバイン」と言う作品等に
触れていきたいと思います。
「聖戦士ダンバイン」は
1983年2月5日~1984年1月21日まで
全49話が放送された
機動戦士ガンダムの富野由悠季監督が
作った日本サンライズ(現サンライズ)の
作品です。
ガンダムで大成功を収めた
富野監督はその後、数多くの
リアルロボット系アニメを作り続け、
イデオン、ザブングルに続いて
このダンバインと言う作品が作られました。
物語は、海と陸の間にある異世界
「バイストン・ウェル」に
主人公である日本人、「ショウ・ザマ」が
強制的に引きずり込まれる所から
スタートします。
バイストン・ウェルは
中世ヨーロッパのような、
フェラリオと言う妖精と
バイストンウェル人が
共存するファンタジーな世界。
元々、機械等存在していなかった
バイストンウェルにショットウェポンと言う
機械工学の権威である地上人(地上びと)が
召還されてしまった事で
バイストンウェルにはオーラマシンと言う
オーラ力(おーらちから)によって動く
戦闘兵器が数多く
生み出されてしまいました。
その地上人ショットウェポンを
仲間に引き入れてバイストンウェルの世界
そのものを手に入れようとする野心家、
アの国の領主「ドレイク・ルフト」
地上人はバイストンウェル人よりも
オーラ力が強力なので
ドレイクは地上人を召還する事の出来る
シルキーマウと言うフェラリオを使って、
主人公ショウザマを含め3人の地上人を
強引に召還させた。
オーラバトラーを操れる
「聖戦士」を作る為に。
ま~冒頭のストーリーはこんな感じで
中盤まではバイストンウェルでの戦争が
繰り広げられますが、中盤~後半は
全てのオーラマシンが地上に出てしまって
地上人まで巻き込んだ激しい戦争に
突入していきます。
この「聖戦士ダンバイン」の作品で
活躍する人型兵器がオーラバトラーです。
オーラバトラーはショットウェポンが
開発した機械で、
人が持っているオーラ力によって動きます。
オーラバトラーはバイストンウェルに居る
恐竜達の甲羅を加工した物をボディ表面に
使っているので生物兵器のような
外観をしているのが特徴です。
聖戦士ダンバインが始まった当時、
私は中学1年で、物語に凄くハマッたので
ラジカセをTVの前にSETして
毎話録音していました。
またダンバインを始め、オーラバトラー達の
生物兵器のような有機的なデザインに
非常に興味を持ち
まだプラモデルも発売する前から自分で
造型にチャレンジしたりしました。
顔と胴体を作った辺りで断念しましたが。
その後、バンダイからオーラバトラーの
プラモデル第1弾の1/72ダンバインが
発売されたのですがこれが酷い出来で、
ずんぐりむっくりな劇中のイメージからは
相当懸け離れた出来でしたが
それでも自分なりに改造しては
楽しんでいました。
当時発売されたオーラバトラーのプラモは
全て購入しました。
本編放送期間中はプラモや玩具は
不出来な物が多かったり
当時既にガンプラ人気が凄かったので
オーラバトラーが特別脚光を浴びる事は
無かったのですが
本編の放送が終了し終わってから、
オーラバトラーは
ある業界で大ブームが起きます。
ガレージキット業界です。
当時のプラモ技術では
オーラバトラーのような
曲面が多い有機的なメカを再現するには
金型の技術的な限界が多かったのですが、
シリコン型で人の手で量産する
ガレージキットは
オーラバトラーのような、
曲面の多い生物的な立体物はむしろ
得意分野と言っていい程、オーラバトラーは
ガレージキットに向いていました。
当時のガレージキット業界での
オーラバトラーは空前の大ヒットで
原型師はこぞって、
より有機的にアレンジした
オーラバトラーを造型し、客は有名原型師の
作った海洋堂やコトブキヤ製の
ガレージキットを好んで購入しました。
実は私も1987年頃の
ワンダーフェスティバルに
手製のオーラバトラーの
ガレージキットを作って
販売した事が有りました。
幸いな事に見事完売したのが
嬉しかったですね。
そんなガレージキット業界で
大人気だった1987年には、今だに
オーラバトラーのバイブル本として語られる
「オーラファンタズム」が発売されました。
出渕裕氏の描いたサーバインや
ヴェルビン等の
イラストが載っている本です。
私も当時の本を大切に保管しています。
さらにダンバインブームの波は
新作OVA3部作の発売までこぎつけます。
1980年代後半のオーラバトラーの
盛り上がりはそのまま一定層のファンを
確立させ2000年2月にはついにバンダイから
完全リニューアルしたプラモデルの
ハイグレードオーラバトラーシリーズが
発売されます。
そしていよいよ2012年10月13日に
ロボット魂の聖戦士ダンバインシリーズの
発売が開始されました。
その第1弾が今回ご紹介する
ロボット魂のダンバインです。
は~、やっとレビュー出来る所まで
話を持って来れました。
冒頭でも触れましたが、今回ご紹介する
ロボット魂のダンバインは再販版です。
実は私、ロボット魂のダンバインシリーズを
購入し始めたのが2018年1月と、
まだ最近なのですが、現在所有している
ロボット魂のオーラバトラーはほとんどが
ヤフオクや転売店からです。
今回買った再販版の前に実は一度
初版をつかまされかけたのです。
そもそも初版と再販版の
何が違うのかと言いますと
つかまされかけた初版の写真が
残っているのでご覧ください。
開封はしていません。
パッケージ越しですが判ると思います。
腕の上腕部と足のひざ下の色が
おかしいでしょ。
塗装部分と未塗装の部分がクッキリで
2トーンカラーのようです。
再販版はボディが全塗装されています。
私は購入前に初版は買ってはいけない事を
調べて知っていたので、購入を検討してる
アマゾンマーケットプレイスのショップに
問い合わせました。
そうしたらショップからの回答としては
商品在庫はアマゾンの倉庫にあるので
確認は出来ないが未開封状態なら
返品可能ですと言われたので
安心して購入しましたが、送られて来たのは
見事に初版の2トーン仕様でした(笑)
ですのですぐさま返品して
購入し直しました。
2店舗目はハッキリと再販モデルですと
言い切って頂いてましたので
安心して購入して
無事再販モデルをGETしました。
一応書いておくと今回撮影したダンバインは
顔面に一部墨入れをしています。
目元周囲と口元周辺と額のマーク周辺です。
製品のままだとどうしても
顔面に物足りなさがありましたので。
その他は製品のままでありますが、
ロボット魂版ダンバインは
凄く良く出来ています。
オーラバトラーはこれまでの
立体作品の歴史的には、
生物的要素を強く押し出した
アレンジ造型が多く有り、むしろ
そういったアレンジ造型がうけた事で
ブームが起きたとも言えます。
しかし、ロボット魂版のオーラバトラーは
極力アニメ設定に忠実に再現する事を
コンセプトに設計されています。
そのコンセプトがオーラバトラーの場合は
逆に新鮮で、ダンバインの放送当時に
発売されたプラモ以降、決定版とも言える
設定画通りの立体物って
意外にも無かったのです。
2000年に発売されたリニューアルプラモ
HGABもまだアニメ設定画からすると
かなり懸け離れていましたし、
詰めが甘い点がまだまだ有り、
色々とアレンジも加えられていました。
しかしロボット魂版オーラバトラーは
今回のダンバインを始め発売されている
全てのオーラバトラーが
見事なまでアニメに忠実です。
コックピットハッチの開閉ギミックも
1/72キットでは再現不可能でしたが、
ロボット魂版はしっかり
再現されていますね。
ちなみにロボット魂版はスケール表記が無い
ノンスケール仕様ですが、
1/72キットよりは若干大きいようです。
見た目としては申し分無い
今回のダンバインですが
欠点はしっかりあります。
一番気になる点としては関節の緩みですね。
これは比較的初期に発売された
ロボット魂版オーラバトラーの多くが
抱える問題点であります。
特に股関節と腰関節の緩みが気になります。
但し、この問題点はある裏技で
解決出来るので現在私のこのダンバインは
関節はしっかりしています。
YouTube等でも関節に渋みを持たせる
裏技として結構紹介されている方法ですが、
「パーマネント マット バーニッシュ」
と言う画材用のニスを関節部分に
垂らすんですよね。
木工用ボンドをシャバシャバにしたような
液なんですが、それが乾くと
薄いゴム状になって固まるので
関節の渋み調整に丁度いいんですよ。
もし関節の緩みにお困りの方がおられたら
試してみてください。
と言う訳で今回、初めての
ロボット魂と言う事で
オーラバトラーダンバインのレビューを
させて頂きました。
ロボット魂と言えば
ガンダムアイテムがメインの商品として
数多くリリースされていますが、
アニメ設定を忠実に再現した
オーラバトラーに凄く魅力を感じたので、
私はコレクションし始めました。
TVシリーズのオーラバトラーで、
ロボット魂化されている物は
全てコンプリートしているので
仮面ライダーアーツと絡ませて少しつづ
レビューしていこうと思います。
仮面ライダーアーツと違って
オーラバトラーは
「聖戦士ダンバイン」と言う
一つの作品に登場するロボットですから
数的にはたかが知れています。
私が所有している数で言うと
現在オーラバトラー12体です。
少しづつレビューしていこうと思いますので
もしよろしければお付き合い頂けたらと
思います。
今回も長い記事になってしまいましたが
もう3時間以上記事を書いています。
しかし、ダンバインはアニメも
立体の世界も大変好きなアイテムですので
時間を忘れて記事を書かせて頂きました。
仮面ライダーアーツ、
ドラゴンボールアーツ、
ロボット魂ダンバインと
紹介するアイテムが
どんどん増えてきました。
さて、次回は何をご紹介しましょうか。
是非、ご期待下さいませ。
ではまた次回、お会い致しましょう。